「……」 『……』 やっぱり彼との間に会話なんてもの中々なくて______沈黙が続く。 けどその沈黙が今朝より嫌でもないことに気がついた。 「先輩」 『何?』 突如開いた彼の口。 「沙夜先輩って呼んでもいいですか?」 それは先輩呼びから沙夜先輩呼びへの変更の許しだった。 『別に、好きに呼べばいい』 「沙夜先輩」 『…何?』 「沙夜先輩」 『だから…』 「沙夜先輩」 『……』 「沙夜」 ドクン…_______________ 『誠人』 ドクン…て何…。