最近お母さんの様子が可笑しい___とは思わない。



まぁ、前から…と言っても2年ほど前からちょくちょく出かけたり帰りが遅いってのはあった。


それは友人…とかではなく゛男 ゛だと私は思っている。



だって出かけるのに、あーんなに乙女みたいにウキウキしながら準備する?



いつもよりお洒落にきめたりしてさ。

男関係じゃないとそうはならないと思う。



少なくとも2年ほど前からお母さんには好きな人、もしくは付き合ってる人がいる。



日曜日である今日、どうやらこれからデートらしい。

ランチか…いや、これはディナーもかな?



「沙夜~」

『何?』

「お母さん夜しか帰らないから自分で何とかしてね」

『分かった』




そう返事した私はゆるりと口角を上げた。
私の予想は大当たりってことか…。



いつかお母さんの想い人が私の父親になるんだろう。


心の準備はもう出来ている…願うは私を受け入れてくれるかどうかってこと。




「じゃあ行ってくるね」

『うん。いってらっしゃい』



楽しんできてね。
私は笑ってお母さんを見送った。