それは良い意味でも悪い意味でもな。




゛北高2年の相楽沙夜は凄い遊び人。

誘ったり告ったりしたらすぐ遊んでくれる。

だけど、遊んでもらった奴はどんなことをして何があった、など一切口にしない。

その代わり皆口を揃えてこう言う『相楽沙夜には本気になるな』゛





入学してその日の放課後、男と帰る沙夜を見て魅入った。



白くて綺麗で…それから俺は沙夜を見かけるといつも目で追いかけていて___だけど相手は俺のことなんてこれっぽっちも知らなくて。




そして沙夜と間近で会ったあの日___ちょうど月曜日でチャンスだった。



「今日から1週間、先輩が彼女になってください」気づいたら勝手に口がそう言っていた。



まぁ…グダグダな1週間だったけど沙夜の口から「好き」の2文字聞くことができて付き合うことができた。




「つーかよぉ」


「んだよ」




怠そうなユウの言葉に耳を傾ける。




「お前がone weekやめたってのと、相楽先輩と付き合ってるって話で持ち切りだぜ?」




それもそうだ、つーか当たり前だ。




「もう沙夜以外ねぇな」




そう言う俺にユウは1つ溜め息を吐き「テメェの惚気話は聞きたくねぇ」と吐きそうな顔をして自分の席へと戻って行った。



「自分から聞いてきたくせに」



そして俺は机に突っ伏した。












__________…



どれくらい?何回寝た?

毎時間ほとんど寝て過ごしてる俺にその問いは愚問でしかなくて。




「誠人起きろ!」と何故か焦っているユウの声で俺は目を覚ました。



目を覚ませば、もうお昼時間になっていてちらほら弁当を広げているクラスメイト。



んだよ?と言えば「ヤバい」「大変なんだよ」としか言わない。



落ち着きがなさすぎて本題を言えない状態っぽい。



「おい、落ち着けよ」



と言えば落ち着けねぇよ!と怒鳴られて俺はキレる寸前。




「だから何があったって訊いてんだ!!」


「相楽先輩が3年の野郎3人にどっかつれてかれたんだよ!」


「は?」



___3人の男に連れてかれた?




「ユウッ、テメェ早く言えや!」



んな大事なことをなんで第一声で言わねぇんだよこの馬鹿!!


語彙力落としてきてんじゃねぇよ!!