「先輩ここですか?」
『え?あ、うん。そう』
気がつけばすでに私の家であるマンションの前だった。
いつの間に…私見すぎたか。
『久志くん、ありがとね』
「いえ、別に。あと先輩見すぎです」
あ、バレてたんだ。
それじゃあ、と言って帰ろうとした久志くんの腕を掴むとビックリされた。
「腕って…可愛くないですよ相楽先輩。普通、服の裾とかじゃないんですか?」
『うっさい』
だって裾じゃ逃げられるというか行ってしまいそうな気がしたから、とは言わない。
私は可愛くないと言われ少しだけムッとした。
『久志また明日ね』
そんなお別れの言葉とともに頭をポンポンとしてマンションへと入っていった。
『髪、サラサラしてた』
と感想を呟く私とは裏腹に…
「なんだよ~…!今のは反則だろっ…」
と久志くんが悶えていたなんて私は知る由もない。
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「沙夜、起きなさい!」
『起きてる~。……』
なんて、起きてもないのに起きていると嘘をつく私。
朝はめっぽう弱いんだ。



