「さっすが…ナンバー1だね。遊姫ちゃん、大丈夫?」

夏華さんの言葉の意味が良く分からなかった。



“大丈夫”って…
一体何が?

アタシたちだって、指名がかぶったら良くすることじゃないか。

ナンバー1の夏華さんなら、一番分かっているはずだ。



「何か、切ない顔をしてるよ。」


「えっ、そうですかぁ〜(笑)」


次に付け足された言葉で、アタシは理屈ばかりを並べていたんだと実感した。


無駄に強がりなアタシは、わざと明るく振る舞って見せる。




「全然大丈夫ですよ!飲みましょうよ!」


「そうだね。今日はお祝いっ!」


そう言って、シャンパンを入れる夏華さん。




「何のお祝い?」

夏華さんが指名しているホストがすかさず聞く。




「遊姫ちゃんがナンバー2になったお祝い!」