「リョウマ、夏華ちゃんとは本当に別れてたんだよ。
遊姫ちゃんと、プライベートで会い始めた頃には。」
「もう、いいから…」
「聞いて。
夏華ちゃんは、悔しくてこの店に来て、リョウマと親しい俺を指名したんだよ。
当て付けに。」
「アタシは…」
「言い方悪いけど、夏華に利用されたってトコかな。」
「知ってる。」
「リョウマは、遊姫ちゃんに本気だよ?
いつも携帯気にしてさ、俺が“遊姫ちゃんか?”って聞くと、顔赤くして怒ってた。」
「聞きたくない…」
「あいつは、遊姫ちゃんを客だともキャバ嬢だとも思ってないよ。」
「もう…やめて。」
「最後にすんのは勝手だけど…逃げんのは卑怯なんじゃねぇ?
騙してたのは、リョウマじゃないんだよ?」
確かにそうだね。
もし、蓮くんの話していることが本当ならば。
リョウマくんは、何も悪くない。