「コールはナシで。恥ずかしいからさ。」


「分かりました。遊姫ちゃんらしいっすね。」



もう何度ここへ通っただろう。

ヘルプで付いてくれるホストとも普通に話せるようになったのに……



「遊姫!」


「あぁ…リョウマくん」


「どうしたの?いきなり。」


「何となくだよ。」


「何となくって…。いいよ、そんなにお金使わないでよ。」


「本当、何となくだから。」


「いや、にしてもさ。ピンクとか…高すぎだろ。」


「いいんだってば。」



彼は不満そうな顔をして、腰を下ろした。



「何かあった?」


「あったよ。」


「いつもの遊姫と違う。」



そりゃ、そうだよ。

もう会わないと、決意をして来たのだから。