「ムカつく…」
そう言って、アタシを壁に押しつける。
「腕…離してよ。」
「やだ。」
「痛いよ…」
「ムカつく…」
そう言って、リョウマくんはアタシを無理矢理抱いた。
途中から、アタシも抵抗はしなくなった。
力では男に勝てない。
そう悟ったから。
割り切ったことで、運命は変わったのかもしれない。
あのままだったら…
アタシはずっと、リョウマくんの人形のように、うまく動かされて終わっていたかもしれない。
「ごめん。」
「うん。」
「やっぱり、仕事は行かない」
「どうして?」
「ずっと…遊姫ちゃんの心ここにあらずって感じで、何か…やだ。」
「分かった、分かった。だから行こう?」
「やだ!絶対に行かない!」

