真由美との電話を切ったと同時にインターホンが鳴った。
TVモニターに映る姿に、一瞬息を飲んだ。
「心配したよ…。
生きてて良かった。」
「何で…?」
「話は後!中に入れてよ…」
アタシはバカだ。
惚れたら負け。
本当に、その言葉通りだよ。
「っで。何で音信不通なわけ?」
「別に。誰とも連絡取りたくなくなったから。
それだけだよ。」
「俺とも?」
「そう。」
「もしかして…昨日の見た?」
「見たよ。」
ちょっと不機嫌なアタシに、この状況になってまでも冷静なリョウマくん。
なんか、滑稽だ。
「たまたまだよ。」
「何が?」
「夏華。別に…関係ないから。だから今、俺はここに来てるんだよ?」

