「もしもしっ!ゆうちゃん?!もぉ〜!!!!」
少しだけ焦りながらも、安堵の声を出す真由美。
「ごめん、ごめん。仕事決まった?」
「あっ、さっき連絡あってね、明日あたり体入するつもりだよ。」
「そっか。なら良かった。」
「ってか…何かあったんじゃないの?」
「え?」
「だって…ゆうちゃんから電話してくるなんて、珍しいもの。しかも、さっきまで音信不通だったし…」
「ちょっと落ちることあってさ」
「そっか…。」
真由美は何も聞いてはこない。
いつも真由美は言ってたね。
話したくなったら、話せば良い
無理矢理聞いたって、意味がないと思う
って…。
「ごめん。何か真由美の声聞いたら落ち着いたよ。」
「そう?こんな声ならいつでもどうぞ。」
柔かく微笑む真由美の顔が、簡単に想像できた。

