2017年 12月 中旬


 今年ももうすぐ終わり、冬の寒さもかなりのものとなってきた今日この頃。
 私は彼女へのプレゼントを未だ決められずにいた。


「雨はどんなものなら、喜んでくれるんだろう……」


 クリスマスはすぐそこまで迫ってきている。私は小物が売ってあるこぢんまりとしたお店で悩み耽っていた。


「イヤリング……なんてつけないだろうし、ペンダントも……いいやつはないなぁ」


 陳列されているものを手にとっては戻すの繰り返し、違う棚を見てはまた戻ってくる。
 あの日、私が警察に連れて行かれた時、彼女はあの時も助けてくれた。
 いや、相手は警察だし、私は犯罪者でもないのに助けられたかといえば実質的にはどうかわからない。でも、嫌なことからは救われた。


 それからだ、今までの疑問がピークに達してしまったんだと思う。私は彼女へ何者なのかと聞いてしまった。
 その時の雨は何も言ってくれず、お互い無言で家へと帰ることに。
 でも、帰り着いた後はダイニングテーブルに座り、その口をゆっくりと開いてくれたんだ。