「ん…んん…」




「ん!?!?ここは学校の屋上!?」

私は寝起きはいい方で、眠気を感じる時間が短いからここが屋上だと気づくのも早かった。学校の屋上からは住宅地と、遠くに見えるビル街が見渡せる。けど、特別都会じゃない。

だけど屋上にしては不思議で、風が感じられなかった。
ここが暖かいのかどうかも、冷たいのかも、空気の動きも。
働く人が作り出す夜景がない。
住宅地から見えるあたたかみのある光がない。
駅から出てくるサラリーマンや人がいない。
鳴り響く救急車もいないし、クラクションを鳴らす車もいない。普通の車もいない。
まるで、私だけの世界だった。

あれ…?

私、もしかして死んだ???????


あぁ友よ……………お花を……………………


「何言ってるんだ?」

「…………………………だれっ?」

ここは屋上だ。ここ高校の屋上は基本出入り出来ないので校内放送は外に向けて流されたものがぼんやりと聞こえるくらい。
それなのに今聞こえた謎の声はどこからがはっきり聞こえる。しかも脳内に語りかけてくる感じで。放送ではない。

管理人(ゲームマスター)だよ」

管理人(ゲームマスター)?何言って…?」

「今から、ゲームをしようじゃないか。君にとって、最高のね」