「そうそう、今度さ県大会あるじゃん」


「あぁそうだねうん、それで??」



「だから、その…ミサンガ!作って欲しくて、その…皆んなに!」



なんで谷口くんがちょっとしどろもどろなのかはさて置き






「み、さんがぁああ?!私の、私の家庭科の成績知ってる?????」




「え?10段階で4だろ?」



そうだよ確実に頼むマネージャー間違えてるよ…何でこんな人にミサンガなんかあんなちまちましたものを頼むの、、




ってか何で家庭科の成績知ってるの?!?






頭の中ハテナだらけで混乱したまま


「ほら、みやちゃんとか!あとーほらほら、よしことかに頼みなよ!めっちゃ裁縫顔してるじゃん」


「なんだよ顔って」



「あ、いやイメージですイメージ…」





「俺はお前に作って欲しい、」



は、






ドキッ




不覚にも谷口が見たことないほど真剣な眼差しでそう言ってくるから



えっドキッって言いましたよね…?


こんな爽やか好青年イケメン顔に真剣な眼差しで言われたら、、そりゃもう…




不可抗力でしょこれは。



















「お願い出来る…?」



しかもそんな申し訳無さそうにされたらこっちも断れないし、、





でもマジで裁縫のセンス無いんだよな私、、、















え、でも待って
もしこの仕事引き受けたらさすがに忙しいからって専属マネージャーの件は破談になるんじゃないか?!!???



これもしかして絶好のチャンスなのでは???????!
















そうとなれば話は早い。



「わかった…!作ってみる!」










返事した途端谷口の顔があからさまにパァッと明るくなった




「マジで…!!うわ、ありがとう!!マネ仕事忙しいのにごめんな」



何それ…何その子犬みたいな喜び方は…

そんな喜んでくれるならオカンやったるで
いくらでもミサンガ作ったる(母親人格)








ていうか谷口氏はこんな必殺可愛いテクニックも持ち合わせているんですね…

















そりゃモテるわ……




谷口恐るべし………
















あとそんな谷口の事好きにならない私怖い…