自分の恋より、他人の恋




そう答えた私を見てよかったと安心したような笑みを浮かべた時雨さんは、私を暗いくらい海の底へと誘った。



そこから時間が過ぎるのはとても早く感じた。



久しぶりに人間ではなく動物を観察し、休日ということもあってちょこっと周りのカップルの様子も伺う。



私たちと同じように手を繋いでイチャイチャしていてお熱いご様子。



うーん、でもやっぱり私の好きな3組のカップルには及ばなくてキュンキュンもドキドキもしない。何か物足りないんだよね。




水族館の後はプラネタリウムにも行って、美味しいご飯も食べてついでに言うと甘いパンケーキもご馳走してもらって大満足のデートだった。



んん?デート?

いやいや、目的は人間観察なのに何普通に楽しんでしまってたんだ。



途中から人間観察をすっかり忘れて時雨さんと楽しんでしまっていた。