一呼吸おいて息を整えながら彼に近づけば、自然と私にも当てられる。
うぅ…痛い、視線がこんなに痛いと思った日はない。
彼はいつもこんなに見られているの?よく平気な顔ができるもんだ。
でもね、私は見られるよりみるタイプだからそういうのはちょっと…初めて体験するこの状況はとても嫌。
それに時雨さんは気づいたのか、ケータイに向けていた視線を上げて真っ直ぐ私に向けた。
バチッと合い絡む視線を逸らすことはしない。
時雨さん、見てないで助けてください。
そんな心の声が聞こえたのか、突っ立ったままだった時雨さんはすらっと長い脚を動かして近づいてきた。
白いシャツにレザーのジャケット、その長さのパンツあるんですね、股下何㎝デスカって訊きたくなるくらいオシャレでお似合いなパンツ。



