自分の恋より、他人の恋




深々と3人に頭を下げる姿は周りから見れば異様かもしれない。


だけど、彼女たちは私を護ると言ってくれたんだ、深く頭を下げるのは当然だ。




「あのっ、私負けません…!」




パッと顔を上げて3人に向けて意気込んだ。




「うん、そうだね」

「頑張ろう」

「乱さんの可愛さに勝てる人なんていないからね!時雨くんの隣は乱さんしかないから!」




ミミさんっていつもストレートで素直って言うか、恥かしい時があるって言うか…可愛くていい子なのは分かるんだけど、ヨウタさんの気持ちもなんとなく分かってしまったような気がする。




「じゃ、行こ___…王子が迎えにきたみたいよ」



私の腕を取りかけたミカさんは、私腕を素通りして私の後ろを指さした。


紳士?と頭の上にハテナを浮かべて振り返ってみるとそこにいたのは___翔和さんだった。