こんな私でも嫉妬してくれる人がいるんだって思えて、なんだか嬉しくてクスクス笑ってたら笑うなって言われちゃった。 それがまた可愛くて笑っちゃう。 「これだけ見れば十分でしょ。小夜行くよ」 「へ?…わっ」 まだちょっとだけ不機嫌中の翔和さんに手を引かれて書道室を連れ出され、私たちは中庭でお弁当を食べていつものように翔和さんを膝枕してあげた。 「膝枕、好きですね」 「小夜の膝枕が好きなんだけど」 誰でもいいってわけじゃないから、と下から見つめ上げてくる翔和さん。