「真雪、ごめん。面接、今日になった」
「急だね!?」
「ほんとごめん。でも絶対雇ってくれると思う」
「……えー、うーん。緊張するけど頑張る」
空いた皿を下げに父がテーブルに来た。一瞬、真雪が驚いたように跳ねた。
心の準備、できてないよな……。あぁもう、ほんと申し訳ない。
「申し訳ないね、急に面接なんて言っちゃって」
接客スマイルで真雪を見つめる父。さっきまでの対応の差を見せつけられて、あたしはまた機嫌を悪くする。
「いえ、大丈夫です……」
「じゃあ、ごめんね、こっちに来てくれるかな。汐はここにいて」

