最後の悪夢


「凛上(りんじょう)。あと、敬語じゃなくていい。同い年でしょ」

「うん」



それから凛上は、両手の人差し指を唇の前でクロスした。



「もう、喋らないでおこう。他の人の迷惑になる」

「……はい、すみません」



私が謝ると、凛上は何かをぼさっと小さな声で呟いて、くすりと笑った。


何を言ったのかは分からなかったけど、暗闇のなかで微かに見えたその優しい笑顔に、心が高鳴るのが分かった。


……でも、そんなこと、駄目だ。
私は、惚れっぽいし、危機感がないから、危ないんだよ。