「凛上くんのこと信じてる」

「ん?」


私は凛上から離れると、涙をもう一度しっかりと拭ってちゃんと姿勢を正して、彼を真っすぐ見つめた。
後ろの窓から差す日の光が、私達を優しく照らして見守っている。


電車が動き出す。


足元から伝わる振動と同じように、心臓の鼓動がゆっくりと加速していく。怖いよ。勇気がいるから。でもずっとずっと言いたかったね。この時を待っていたね。

「あのね......」