「髪乾かしてくる」と言って、凛上はまたさっきの左手にあるドアの奥に消えていった。雰囲気、ふわふわしてたし。浴衣から覗く少しだけ焦げた小麦色の肌......露出......。いやいや、なにを考えているんだ私は。
少しの間廊下で立ち尽くして、リビングに入った。
しばらくして、髪を乾かして出てきた凛上に尋ねた。
「お風呂私も入った方がいい?」
「ん? いいんじゃない? なんで」
キョトンとする凛上。返答に困って身振り手振りして、結果、
「......なんとなく」
と苦笑した。
「男の後の風呂、嫌じゃなかったらどうぞ? 俺は別に気にしないし」
「そっか」
よし、私もお風呂に入ることにしよう。



