「私達、お付き合いするの?」 旭が唐突に俺に尋ねた。 俺は正直、そうしたいとは思っていた。でも旭はどうなんだろう? 俺のことを好きだと言ってくれた。でも、 「お互いがその気なら」 そう言うと旭はどこかホッとしたような表情を浮かべた。 たぶん、こんな状況だからまだ割りきれないのかも。まあ、どうせ明日で合宿も終わるんだし、別に待てないわけではないし。いいけど。うん。 「誰かと付き合ったことはあるの?」 「いや?」 「そうなんだ」 旭はずっと真剣な顔をしてなにかを考えているようだった。