最後の悪夢


かなり……疲れた。


会計を済ませるために部屋を出て、レジのある玄関まで来ると、俺は二人分のお金を払った。

タクシー代も払えるほど金銭的には余裕があった。先生から給付されたお金はこういう時のためのものだったのかもしれない。


部屋に戻って窓際の椅子に座れば、スマートフォンの電源を入れて、時刻を確認する。

4時40分過ぎ。あと一時間もすれば日が上る。



金庫に財布を入れて無心で鍵をする。スマートフォンの充電器はキャリーケースに入れて置いてきてしまった。