最後の悪夢


ありがとうございます。よろしくお願いします、と俺は伝えた。

タクシーの運転手はその宿まで連れていってくれるらしい。

もちろんお金はかかるけど、先生から事前に貰ったものと自分が家から用意してきたものを足したら足りそうだった。

タクシーが走り出す。
俺は前の座席。旭は後ろの席に寝かせておいた。



「ここら辺では見ない制服だけど、どこの高校ですか」

「あ、まだ中学生です。中学三年生」

「中学? 最近の子は背が高いから分からないな」



カッカッと笑ったおじさん。俺は住んでいる町の名前も教えたが、それを聞いてもパッとしない顔だった。彼は知らない場所なのだろう。


車内ではうっすらタバコの臭いがした。