当然、この先も凛上がずっと私と一緒にいてくれるわけがないと思っていた。

知り合いを見つけたとき、その人の名前を呼んでそちらに駆け寄っていって。

知り合いの生徒は凛上と一緒にいた私のことを見て不思議そうな顔をしていた。なんで旭さんが、とでも言いたそうな顔。


今までも何回かそういうことはあったけど。

でも、やっぱり友達か私か選べと言われたら、友達を選ぶんだろうなあ、とぼんやりと思った。

私は凛上がしばらくその人と喋っているのを見ていたけど、ホテルを出てまだ空が暗いうちは寒くて、外にずっと立っているのは体力的にもかなり厳しいと判断して、どこかに移動しようと考え始めた。