最後の悪夢


私もそうだよ。

ふらふらするシオンの手を引きながら、私達はいつもよりスピードを落としてゆっくり歩みを進めていく。



でも、シオンは凛上の言葉を聞いて、ため息をついた。



『……私はさ、そういうのは嫌いなんだよ』



シオンは謝ったり弱音を吐くどころか、喧嘩を売るように凛上を下から見上げて睨んで、静かに吐き捨てるように吠えた。



『手ぇかしてくれるのは有り難いけど、全部預けられるほど弱ってはないから。まだちゃんと歩けるのにそこを頼るのは違うでしょ』



凛上にも私の中にも、シオンの発言に言い返す言葉はなかったと思う。

やがてエレベーターの前につくと、辺りに鬼がいないのを確認して下の階におりるボタンを押した。