「俺、殺すとか……もう……」
凛上は小さな声で、苦しそうに、そう呟いた。
殺す、という言葉が重く心にのし掛かった。……え? どういうこと?
なに?
凛上の顔は今まで見たいつのものより辛そう。大丈夫、と声をかけようかと思ったが、次に名木田の発した声でそれは憚られた。
「旭さん、なんか、いい案ない?」
私のことはやっぱり認知していたのか。
でも、質問に適切な答えで返せるほどの余裕がない。正直に答える。
「ごめん……思い付かない。助けられるかわからないし、なんとも言えない……」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…