拷問に遭ったような、酷い死体だった。血まみれだったり手足を失っていたり。視界に入るだけでショックで気を失いそうになる。
なるべく死体のある道は避けて通るようにした。辺りは静かだった。鬼も生徒もかなり数が減ったような気がする。空気が、違う。
エレベーターを使っても大丈夫だろうと判断し、それに乗って1階まで降りることにした。
1階まで降りて、すぐ、私達は衝撃の光景を目にする。
向こうから見つからないように近くの物陰に隠れる。
三人とも黙ってそれを見ていることしかできなかった。というより、目が離せなかった。
白の鬼が生徒一人の腕を掴んで引きずって、どこかに運んでいたのだ。



