そこで私達は、明らかに殺気立っているその鬼の姿を目にすることになる。
最初に出会ったとき、なんとなく分かったのは年配の男性だろうということ。変な仮面の上からかけている眼鏡。白髪混じりの髪の毛。白いタキシード。
手袋からたまに覗くのは、しわしわな腕。
それでもあのときより動作に無駄がなく、周りを酷く警戒していて、その手に握られた大きな金属バットを見れば、一目瞭然。もう以前の彼とはかけ離れている。
刺すような目付き。見つかりはしなかったが、こちらから目視しただけでも鳥肌がたった。
そして白い鬼は、北棟から南棟に移動しようとしていた。
私達がいる三階の渡り通路を使って、だ。



