最後の悪夢


「鬼が来てもなんとかなるから」



今この瞬間にでも現れたらどうしようという不安を、見透かしてるみたい。
こうやって優しい言葉を貰えないと、やっていけないなんて、なんて弱虫なんだろう。嫌になってしまう。


「わ......私ね」

「うん」

「そういうこと言ってくれると、嬉しい。でも辛い時って、もう目の前が真っ暗で、なんにも見えなくなっちゃうから」


涙を飲みながらそう言うと、凛上はゆっくりと瞼を閉じて開いて、もう一度「うん」と頷いた。

いじめで苦しい思いをしている人が自殺してしまうことがある。
誰かの言葉で傷ついて、誰かのせいで命を絶つことが、どれだけ残酷なことか。

ねえ、凛上は光だよ。私の光。



「迷惑かけてごめん。助けてくれてありがとう」

「こちらこそ。どういたしまして」



ほら、そうやって笑ってくれるところも好きだから。
このままでいてほしいの。私の傍にいてほしい。