最後の悪夢


「停電?」私が問うと。

「そうかな」と隣から返事があった。


「今のうちに部屋出られるとか?」

「ああ、確かに」

「開けるよ」


私はドアの前に立っていたから、振り向いてそのままドアノブに手を伸ばした。が、

「待って、俺が開けるから」


私が先に触れるより先に、凛上がドアノブを掴んだ。声といい突然の仕草といい、ドキッとしてしまう。

そのままドアを開いて外を確認すると、こちらに振り返って、


「大丈夫だと思う」

と、一言。
頼もしいな。凛上に会えてよかった。
ゲームも巻き込まないで済んだのかもしれない。運が良かった。


「ありがとう」


二人で部屋を出るときには暗闇に目が慣れてきていた。私達は鬼がいないのをいいことに、スタッフルームからどんどん離れていった。