鬼が私の腕を掴む手を離した。驚いてそちらに目を向ければ、鬼のその嬉しそうな表情を見て全てを悟る。それはまるで、凛上の答えをそのまま表しているかのような笑みで。
「参加しよう。俺が引き受ける」
凛上が言い切って、胸が熱くなった。
私は感謝の気持ちを込めて彼に、深く頭を下げた。
鬼に案内されてやってきたのは、二階のあるスタッフルーム。
棟がどちらかなのかはもう分からなかった。ただでさえこれからゲームに参加させられるという現実に、眩暈がしていた。
部屋に至るまでの通路で血痕を幾度も見た。階段から個室のドアにまでこべりついた惨劇の痕。
それでも辺りが静かなのだから恐ろしい。



