女性だった。 女性だったけど鬼だとすぐに分かった。逃げようと思えば逃げられたかもしれない。 悲鳴もあげられなかった。 人はいきなりなにかが起こるとこうも反応できないものなのか。 「ゲームをしましょう?」 彼女は変な仮面をつけていた。 やけに楽しそうだった。 「断れば、どうなりますか」 「それなりの代償は必要」 「腕一本とか?」 「そう。そういうのですよ」 背筋が凍る。 女性はにこにこと笑っていた。 腕一本なんて冗談で言ったのに。なにが楽しいのだろう。