最後の悪夢


……………。いや、考えたくないな。

本当に、本当に。そんな恐ろしいことがあってたまるか、って思ってしまう。



「アリだよね。私も、気になるかも……コンサート。ちょっとだけ。怖いけどさ」



シオンは、私がそう言うと、少しの間考えた。

レッドカーペットの上に無言で三人で立ち尽くすこと十数秒。シオンは予想もしないことを口にした。



「私はタンマ。こっから一人で動いてもいい?」



シオンは、少し、呆れたような顔をしていた。けれども、吹っ切れたような顔のようにも感じた。


驚きはしたけど、「それは危ない」とすぐに止められなかったのは、少し前からシオンに対して、自分にはないナニかを感じていたからかもしれない。