考えて。考えても、引っかかるものがあった。
私は二人に向けて、小さな声で言った。
「なにか、違う気がしない?」
え?と反応したシオンは分かっていないようだったけど、凛上は理解したのか、していないのか。黙って私を見ていた。
「今回の鬼ごっこ? おかしい。今だって鬼も来ない。余裕がありすぎない?」
「建物内だから遠慮してくれてるとか」
「いやいやいや」
まさかの言葉で否定してしまったけど、シオンは、本当に気づいていないのか?
床のカーペットも、鬼にとっては好都合だろう。足音がしにくい。そしてさっきから気になっていた。監視カメラ。
もし私達を監視しているのなら、余裕はあるだろう?
あえて客室のこの通路で襲わないのも、階段で襲ったのも。階段なら突き落とすだけで、殺そうと思えばすぐに殺せるからで。
こんな恐ろしいことがあるのかはわからないけど、でも、今回の鬼は──。



