六階には誰もいなかった。四、五、六は客室がメインというのはわかった。
建物の把握がまだ完全にできていないのは痛いかも。基本の作りは知っているけど。
鬼の気配がしないと判断して、気持ちを落ち着かせるために二人にこんなことを聞いた。
「そういえば、どうして二人、一緒にいたの?」
客室の間の通路の静寂が、嫌に耳についた。
なにも、聞こえない間があった。
シオンは凛上がいるのを知っていたみたいだった。同じ階だからすぐ会ったのかもしれないけど。そんな都合のいいことが?
どうして?
なにかもしかして、関係があるのかもしれないって。
「ん? ……いや、別になにも」
「たまたま会ったから。世間話してた」
それだけの、こと。



