シオンとお喋りしていたら、あっという間に時間が過ぎていった。
打ち解けられないだろうと思っていたのが嘘みたいだった。
シオンもシオンで空気をよんで合わせようとしてくれるし、だからといって気を遣いすぎているわけではなかったから、話しやすくて。
レストランを出た後、連絡先を交換しようということになった。
どうせなら凛上の連絡先も欲しいなあと思っていたら、何故かシオンが教えてくれた。
凛上のことが気になっていないわけじゃない。
私のことをあそこまで気にかけてくれる人がいるんだと思うと意識せざるを得ないし。もしかしたらシオンにそれを、気づかれてしまったのかもしれないな。