部屋番号と手元のカードキーに記載されている番号を確認し、カードを差し込む。
短い電子音の後鍵が開くような音がした。
そおっとドアを開けて中を見渡す。電気がついていない。
私と同じ階に特待生の部屋が集中していて、他にも自室に普通に入っていく人を見ていたから、危険ではなさそう。
カードキーを靴の棚の上に置いて、電気をつける。
中は案外広かった。
20人以上で一個人に一部屋。さすが国のカリキュラム。
優秀な人材のためにはお金なんていくらでもかけるのか。こっちは命をかけているのに? 笑える。
部屋には小さな冷蔵庫もテレビもお風呂もあった。



