「ねえ、休み、たい、休もう」 私がそう訴えると、凛上はようやく止まってくれた。 鬼がそこらじゅうにいて気が抜けなかったけど、今気を抜かなくては自殺一歩手前だった。 途中で生徒の死体を何度も見た。 というかあれは眠っているんだと思った。 道端で血まみれで倒れて、ナイフで刺されたり銃で撃たれたり。四肢が千切れた模型のような。いや、考えるのはやめないと、気分が……悪くなる。 凛上もさすがに息が切れていた。 私よりも走り続けていたと思う。私を優先して逃がしてくれていた。