すごい、気持ち悪い。吐きそう……。 「大丈夫? どうした?」 凛上が遠くから私に気づいて呼びかけていた。 ぐらぐらと視界が揺れる。寒気がした。 「平気」と、無理矢理笑おうとして、私はそのまま吐いてしまった。 口から溢れだした吐瀉物は、咄嗟に受けようとした自分の学生鞄の上に広がり、周りの人の視線を集めているのが分かった。 こんなこと、人前で晒すようなこと……! 自分自身に酷く幻滅して、頭が真っ白。