「行こう」


そう言われ、小さめのバッグを手に家を出た。


今日は、なのちゃんと杉本くんの結婚式。


高校を卒業と同時に付き合った2人は、ケンカしながらも結婚まできた。


なのちゃんの見たことない姿を杉本くんの前でたくさん見た。


お似合いの、2人だと思う。


蓮くんの運転する車に乗って、結婚式の会場に向かう。


運転してる時の蓮くんは、真剣な表情をしてる。


常に周りを見てて、丁寧に運転するからすごく安心して乗ってられる。


「ん?」


じーっと見つめていると、赤信号で蓮くんと目があった。


「なんでも、ない」


恥ずかしくなってうつむくと、クスッと笑い声が聞こえてくる。


会場に到着するまで、蓮くんは機嫌が良さそうだった。


到着してから、1番に向かったのはなのちゃんの控室。


蓮くんは、杉本くんのところに言った。