「う……。振られ、ちゃった……」


そう言うと、なのちゃんの私を抱きしめる力が強くなった。


何年ぶりかな涙は私の頰をつたって、なのちゃんの制服をぬらす。


泣きすぎて涙が枯れると、2人で帰った。


学校の前の公園を見るのが辛かった。


帰り道、サッカーをしている子供を見るのが辛かった。


こんなにも、上原くんが好きだったんだ。


改めて実感して、悲しくなる。


「あ、雪……」


なのちゃんの声に顔をあげれば、白い雪が待っていた。


この雪、上原くんと見れたらよかったのに。


こんな風に考える私は、いつになったら諦められるんだろう。


まだ、好き。