隣で上原くんも楽しそうに笑ってた。


この時間が、いつまでも続けばいいのに。


ベタだけど、そう思ってしまう。


「もう、帰ろっか」


無情にも、時間は過ぎていってしまって。


「うん」


2人で電車に乗った。


空いていたから座席に座ると、上原くんは私の肩に頭を置いた。


「う、上原くん……」


「ごめん、ちょっと、休ませて……」


預けられる上原くんの頭が身体が握られる手が熱い。


心臓がドキドキしてる。


目を閉じてるから、上原くんの顔を覗き込んでみる。


「えっ……」


上原くんの顔色がすごく悪い。


「熱、あるの……?」


「多分、ごめん、うつるの嫌だな」


そう言って、頭を上げようとする上原くんを止める。


「だめ」


そう言って、上原くんの手を握れば上原くんが身体の力を抜いたのが分かった。