『実家、帰れなかったんだろ?』
「はい」
何となく恥ずかしくてあまり話ができない私。

かなり今・・・緊張している。

『ずっと声、聞きたかったんだけどさ、話するのつらいかと思ってこらえてた。』
こらえてたって・・・つい微笑んでしまう私。

『ちゃんとご飯、食べられてる?』
「はい」
『って、本当のこというような性格じゃないってわかったからなー。』
電話の向こうで笑う彼の声に、その笑顔を思い出した。

『実家、遠いんだろ?買い物とか大丈夫?』
「大丈夫です。いただいた食料もまだありますから」
『・・・』
私の言葉の後になかなか言葉が返ってこなくて私は何かまずいことを言ってしまったかと不安になった。