予約していたってことはだいたい2時間くらいかと思っていた私は意外過ぎる言葉に、思わず彼を見た。

「ばれないと思った?今日、本調子じゃないだろ?」

いたずらな瞳で私を覗き込むようにする彼。

「え?」
「お酒飲まないのは俺に対する予防線っても思うけど、この前みたいな食欲が全然ないし、目の下のクマがひどいし、瞬きがやけにゆっくり。」
確かに時々頭が痛んだけど、そんなにひどくはない。

というか自覚症状がそれほどない・・・


「無理しないで、今日は帰ってゆっくり休んで。」
あっけにとられている間に、今回も彼は会計を済ませてしまった。