運命の一夜を越えて

そして・・・

帝王切開術の当日。

渉も一緒に手術室に入ると言ってきかなかった。
手術中に何が起きるかわからない。最悪な状態を考えれば渉の申し出を断るという選択もあった。
でも、赤ちゃんが生まれる瞬間を渉に知っていてほしいという思いもある。

結局、渉の強い願いに逆らえず、手術室への立ち合いを決めた。

先に私が手術室に入り、あとから支度をした渉が手術室に入る。

「すぐに行くから。」
「うん・・・待って・・・る・・・」
ストレッチャーで手術室に入る私。
看護師さんが気をつかって見送る渉の前でストレッチャーを止めてくれた。

「渉・・・」
「ん?」
私は言いたいことがある。