運命の一夜を越えて

「甘えただな」
「いいでしょ?今だけは独占したいんだもん。」
「ばか。生まれてからも独占タイムはあるだろ。きっと。」
”きっと”そこに込められる願いが私にはわかる。

「大好き」
「愛してる」

渉の背中に耳をくっつけて、その心臓の音に耳を傾ける。

ゆっくりとした落ち着くリズム。

「お腹すいた。」
「了解。ほんと、キッチン寒いから部屋であったかくしてろ」
「大丈夫。ここあったかいから」
そう言って聞かない私に、渉は苦笑いしてさらに料理をする手を速めた。