運命の一夜を越えて

『バンッ!』
私が湯船につかり目を閉じていると、突然浴室の扉が開けられた。

驚いて扉の方を見る。

買い物から帰ってきたばかりの渉が、私の方を見て大きくため息をついてから再び扉を閉める。

がたがたという物音が聞こえたあと、再び浴室の扉が開いて、渉が入ってきた。
全身をものすごい速さで洗った後、私がすでに入っている湯船にざぶんと入ってきた。

いつものように、私を後ろから抱きしめるようにして入る渉。

「なんで先に入るんだよ」
「・・・ごめんなさい」
私だってどうしたらいいかわからない。

思わずうつむいて謝ると、渉が私の顔に手で水鉄砲を作り、お湯をかけて来た。

「ちょっと!」
不意を突かれていつもの調子で私が振り向こうとすると、渉が私の腰に手をまわして、私が振り向けないようにする。