「彩、頼むからこれだけでもたべてほしい。」
「いらないって言ってるでしょ!」
勢いよく渉の方を振り向くと、私の手が当たって、渉の手に持っていたおにぎりが床に落ちてしまった。
「・・・」
自分でやっておいて、泣きそうになる。
床に落ちたおにぎりを黙って拾う渉はやけに自信がなさそうに小さく見える。
その姿に心がずきずき痛くて、私は思わず自分の胸のあたりをギュッとわしづかみにしてしまった。
「どうした?具合悪いのか?」
ひどいことをしたのに、渉はまだ私を心配している・・・。
「私、もう仕事に行くから。カギはポストに入れて行って。」
「俺もでるから」
「いいから!」
私は渉の横をすり抜けて玄関へ向かい扉を開けた。
扉を閉めてから深呼吸をする。
ごめんねと何度も心の中で繰り返してから私は歩きだした。
「いらないって言ってるでしょ!」
勢いよく渉の方を振り向くと、私の手が当たって、渉の手に持っていたおにぎりが床に落ちてしまった。
「・・・」
自分でやっておいて、泣きそうになる。
床に落ちたおにぎりを黙って拾う渉はやけに自信がなさそうに小さく見える。
その姿に心がずきずき痛くて、私は思わず自分の胸のあたりをギュッとわしづかみにしてしまった。
「どうした?具合悪いのか?」
ひどいことをしたのに、渉はまだ私を心配している・・・。
「私、もう仕事に行くから。カギはポストに入れて行って。」
「俺もでるから」
「いいから!」
私は渉の横をすり抜けて玄関へ向かい扉を開けた。
扉を閉めてから深呼吸をする。
ごめんねと何度も心の中で繰り返してから私は歩きだした。



