運命の一夜を越えて

どこへ向かうつもりなのだろうと再び走り出した窓から外を見ていると、気づけば見慣れた景色の場所に車が停まった。

そこは、ほかのどこでもない。
私の部屋の前だ。

何も言わずにいると渉はいつものように私の部屋の指定の駐車場に車を停めると車を降りた。

助手席の方にすぐに回り、ドアを開けると私の手を握り歩き出す。
もう片方の手にはコンビニの袋と居酒屋で詰めてもらった残り物が入った袋が握られている。

私は何も言えないまま、渉の考えていることが分からないまま、されるがままに手を引かれて自分の部屋の前に向かった。

部屋の前で渉は立ち止まった私のバックからキーケースを出して、玄関のカギを開けた。
そして、私を部屋に入れると自分も入り、靴を脱ぐ。

再び手を握ったまま私の部屋の中に入った渉は、コンビニで買ってきたものを慣れた手つきで冷蔵庫へ入れていく。

私は何もせずただ、渉のことを見ていた。